2015年10月18日日曜日

出来栄えは。。。

先日、モン族の女性に布を渡してから2週間ほど、「刺繍が出来上がったよ!」連絡がきました。
2回ほど刺繍が難しいと連絡をもらいましたが、「時間かかってもいいんだけど、できない?」と聞くと、頑張ってくれるという前向きな返事をくれ、仕上げてくれました。思った以上に早かったです。
受け取りがてら、村へ行ってきました。
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ぴっちりと、一目一目きれいに刺された刺繍が出来上がっていました。
色合いもカラシ色と生成りの組み合わせが良い感じ。ピンクで刺されていた柄を元に作ってもらってのですが、雰囲気もがらりと変わりました。
これは、違う布でどれくらきれいにできるかを見せてもらうお試しだったので、これから物にしていきたいと思っています。
また、前に訪れたときに見れなかったものを見つけました。
これです!
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Sacha Inchiというナッツで、中身の種を食べるんですが、とっても身体にいいそうです。
おじいさんとおばあさんが、殻をむくために一生懸命作業されていました。
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そして、こちらのお家で神棚のようなものも見つけました。
他の家にも、入り口にお札のようなものが貼ってあったり、仏教徒のラオス人の家にはないものがありました。
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体調が悪いときは、シャーマンのところに言って治してもらうということも聞いたことがあります。一度会ってみたいです。
この後、この近くにあるもう一つの村にもお邪魔しました。
先程の村と刺繍の雰囲気が少し違い、この村の刺繍を見たときにきっと柔軟に対応してくれるのではないかと思って、今回お邪魔してみました。
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村の女性たちをまとめている方に会って話をしてみると、なんでもできる!と心強い返事。試しに、手紡ぎのコットンで織られた布を出してみると「刺繍できる。」、古い布のサンプルを出してみると、「同じ物が作れる。」と。
嬉しい返事!!
出来上がるまで、どんなものになるかわかりませんが、とっても楽しみです。
IMG_5344.ちなみに、そっくりな子犬が4頭もその辺にゴロゴロと転がっていたので、パチリと撮ってみました。

2015年10月10日土曜日

モンの刺繍

先日、新しい商品オーダー先を探すため、ビエンチャン郊外にあるモン族の村を訪問しました。
ビエンチャンからバスで3時間ほどいったところにあるのですが、クロススティッチや、パッチワークを使って模様を作る白モン族の村です。友人の紹介で訪れた村だったので、初対面でしたが途中まで迎えに来てくれたり、お昼を準備してくださったり、とても親切にしてくださいました。
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何か手元にある刺繍が見たいというとこれを見せてくれました。
ちなみに、こちらはあかちゃんのおんぶ紐に使う布。作り手の子どもへの期待や喜びが伝わってきます。
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繊細な模様の刺繍が多く、やっぱりカラフルな蛍光色やピンクの糸で刺されたものが多かったけれど、彼女に、落ち着いた色合いの糸で、生成りの布に刺してほしいというお願いをしてみると、試に刺繍を刺し始めてくれました。
いつも使っている布とは違うけど、サクサク刺している様子。そして早い。
でも、しばらくすると、「この布は張りがなく刺しにくい。それに、もうすぐモン族のお正月があるから、それまでに仕上げないといけない刺繍がたくさんあるし。。。」とやっぱり乗り気じゃない様子。
「時間がかかってもいいから、一度刺してもらえないかなぁ?」ともう一度お願いしてみると、じゃあ。。。とやってくれることになりました。
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ほっとしたところで、少し近所を散策。山が近くて気持ちがいいです。この写真は、村人たちの生活に欠かせない井戸。皆、ここで洗濯したり、シャワーを浴びます。
各家の軒下では、椅子を並べて女性たちが刺繍を刺していました。どうやら、ピーマイ(お正月)が近づいている(と言っても、3ヶ月ほど前)ので、みんな12月から1月にかけて村々で行われるお正月のお祭りに向けて、伝統衣装作りに忙しいようです。
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また、彼女たちはシン(ラオスの巻きスカート)を作るために、模様を織機で織っていくのではなく、得意の刺繍で作っていました。
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クロススティッチだけでなく、こんな小さなパッチワークを施したリボン状のものを作っていました。色は、やっぱりカラフルな色多いけれど、また布を変えてオーダーしたいです。
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帰りのバスもあるので、今回は布を預けてお邪魔してきました。
さて、どんな風になるか楽しみです。

2015年8月23日日曜日

カムの山

先日、ウドムサイから1時間半ほどいったところにあるカム族の村へ1泊ホームスティに行ってきました。



ビエンチャンからウドムサイまでは、今回はじめてLCCのLao Skywayを使ってみました。

今回の目的は、コットン製品の生産者と、葛を使ってこんな商品を作っている生産者に会いに行くこと。



はじめにホームスティのお願いをしていた村が、村人以外の人の立ち入りが禁止される期間に入ってしまい、急遽訪問先が変更になったり、雨季で孤立してしまっているシナの商品を作っている村に行けなかったり、ということはありましたが、目的の葛とコットン製品の生産者を訪ねてきました。

ウドムサイの空港に着いた時、山に囲まれていて、山好きの私としては一気にテンションがあがって、間違いなく楽しい滞在になる!と確信。

しかも、着いてすぐにお世話になるカム族の村へ向かったので、市内を抜け、どんどん山深くなっていきました。


途中、田植えをしている棚田の風景や、川が流れていて、自然がいっぱいでいいなぁー・・・なんて思っていたら、あれは自然いっぱいの山ではなくて、トウモロコシの山だよと。そして、バナナ栽培のためにたくさんの山が切り開かれて、農薬たっぷりの中国輸出向けのバナナを作っているとのことでした。

さすが、中国に近いだけあって、こんな田舎でもたくさん影響を受けていることを痛感し、「自然じゃない。トウモロコシだ」と、はっきりと言ったおじさんの、言葉にはしなかった気持ちがじんわりと伝わってきました。



いくつかの小さな村を抜けて到着したカムの村。前に一度ビエンチャンで会ったことのある、小さなウアイ(お姉さん)が笑顔で迎えてくれました。




そして、夕方も近かったので、早速ごはんの準備をしてくれました。
もち米と村で採れる筍やお魚の料理でもてなしてくれました。

食後の後は外で水シャワーをして、1日の疲れと泥を落としました。ちなみに川でシャワーをザブザブと浴びている人たちもいて、それはそれで良さそうでした。


次の日は、彼女たちの作るネットバックの素材となる葛を見たいという私たちのリクエストで、山へ向かうことになりました。

私たちが出かける前に雨が降っていて、ウアイが、「本当に見に行くの?」と何度も聞くので、面倒くさいのかなぁ・・・と思っていたら、雨のせいで道がこの状態だったのでした。



泥だらけになるのは気にならないのですが、サンダルに泥が絡んで前に進まない。しかも坂道だから、転びそうになります。

でも、その横を村人たちは裸足でさくさく追い抜いて行くので、私もサンダルを脱ぎ捨てて裸足であるくことにしました。



歩くこと約15分。葛畑に到着!

小さなウアイが、ナタを手にごぞごぞと畑に潜り、蔓を持って帰ってきました。そして、あっという間に繊維のみを取り出して見せてくれました。

圧巻!!


取り出されたばかりの繊維は、瑞々しく白く透き通っていて、とってもキレイ。
でも、1本からとれるのはほんのちょっと。一つのバックを作るためにどれだけたくさんの葛を収穫しなくてはいけないのと考えると、想像以上でした。


もと来た道を戻る前に少し休憩。そこらへんに生えていたサトウキビを持ってお裾分けしてくれて、サトウキビの糖分がちょうどいい感じに体にしみる〜。おいしかったぁ。



ふとみたら、さすが抜け目ない。今晩の食材にお花や、葉っぱをこんなかわいくまとめてありました。トトロのお土産みたい。

素材を見せてもらったあとは村へ戻り、バックを作っている様子を見学させていただきました。










2015年8月2日日曜日

タイルーの空

先月、ルアンパバン北部のタイルー族の村へ行きました。

どうしてもこの村へ連れて行きたい人がいて、1枚の名刺を頼りに村人に連絡をとりました。

なんとなく場所はわかるので、そのまま突撃!というのもできるのですが、できるだけ村へ訪れる時は、連絡を入れるようにしています。やっぱり、自分の村に外国人が急に来るのは驚くし、それをよしと思わない村もあるのを知っているので、できるだけ事前にコンタクトをとるようにしています。

友人を通してもらった小さな名刺。一度訪れたことのある村ですが、どの人の名前か分からないままとりあえず連絡。幸い電話はつながって、年配の女性が出てくれました。

私の拙いラオス語で友人のことを伝え、「あなたの村の織物を見に行きたいのだけど、いいかな?」と聞いてみました。

いいよと言ってくれて、しかも街から息子が来る日だから、一緒に乗せてきてもらうといいよと連絡先まで教えてくれました。

早速息子さんにも連絡を取って、事情を説明すると、一緒に村まで行ってくれることを承諾してくれました。ほっと一安心。。。

当日、友人2人と息子さん家族と6人で、3時間ほどかけてタイルー族の村へ。

息子さんは英語も話せる人で、家族のことや仕事についていろんな話をしました。「昔、ビエンチャンにある日本人の会社で働いていたことがある。」というので、小さなビエンチャンで会社の名前くらいはわかるかな?と思って聞いてみたら、なんと、私の上司の元で働いていた人。

たまたま彼のお母さんに連絡を取って、たまたまピックアップしてくれた人なだけなのに。この偶然。。。


そんなこともあって、あっという間に村へ到着。曲がりくねったガタガタの山道を過ぎ、到着した村は空が広くて、田畑や山がどこまでも広がっていて、とても気持ちがいいところでした。

私たちの泊めてもらうお母さんのお家は、木造の高床式の家の大きな家。夜はここで蚊帳を張って眠ります。


中は、一つずつ手で組まれたであろう床や壁の木材が不揃いに並んでいて、部屋を仕切る扉のノブには、小さな糸巻きが使われています。簡素だけど可愛らしいお家でした。



すでに、私たちが染色や織物に興味があることは分かっているので、「見に行く?」と誘っていただいて、織り機で布を織っている家々を訪ねたり、藍染用のたくさんの瓶や染色材料も丁寧に説明しながら村を案内してくれました。



ちなみにこちらの鮮やかな色は、ウコン。コットンはシルクよりも色が出にくいのですが、こーんなにも鮮やかな色。


また、このお母さん。かなりの腕前の織り子さん。タンスから大量の作品が出てきたのでじっくり拝見。
以前から一枚は欲しいと思っていた、タイルー族のシン(ラオスの巻きスカート)と、いくつか布を購入させてもらいました。



最後に、とっておきを出してきてくれて、この総柄のこの織物に一同感激。お母さんの手にかかれば、2週間ほどで仕上げてしまうそうですが、緻密なタイルー族の織物にしばらく見入ってしまいました。

ちょっと今回は購入できなかったけれど、こういった優れた織物は今手に入るうちに保存しておかないと、きっといつか耐えてしまいます。資料として残しているものはないので、織り上がったがなく、織れる人もいなくなってしまえば、もう一度つくることができなくなってしまうのです。

うーん。次回来る時はぜひ。。。

また、夜になると、山も近いのずいぶん涼しくなります。

そんな中、近くで採れる筍の料理やシンダート(ラオスの焼肉)などのたくさんのお料理で私たちをもてなしてくれました。どれも美味しくて、いつまでも箸が止まらなかった。


それに、料理を作る釜戸が素敵。お鍋や道具もとっても年季がはいっています。
ちなみに、写真の女性たちが手にしている鶏はあまり気にしないでください。よくある風景です。笑

そして夜、歯磨きをするために外に出ると、降ってきそうなたくさんの星!

家々から漏れる小さな光だけしかない村では、とても美しい星空が広がっていて、月が明るい。ずーっと眺めていたいと思うような美しい空でした。

また、次の日の朝にはお日様が上がった空で、こーんなものまで見ることができました。



頭から尻尾までつながったまんまるの虹。太陽の周りにきれいにできた初めて見た虹でした。

街からも遠く便利な場所ではないし、基本的に山や畑から採れるものを食べ、水浴びのシャワー。きっと北部のここは乾季の時期は息が真っ白になるほど寒くなるはず。




村の小さなコミュニティーでいろんなことがあると思うけれど、美しい風景や女性たちの手仕事を見ていると、やはり豊かさや、自分の環境について考えさせられる。何を選んで何を捨てるか。。。今、私はそういうことを考える機会をもらっているんだな、きっと。。。








気がつけば、、、カオパンサー

先日の30日の木曜日は、僧侶が修行に専念するカオパンサー(入安居)という日でした。この日から3ヶ月間は、僧侶だけでなく、仏教徒のラオス人は結婚式などのお祝い事、飲酒を控えなくてはいけないので、少しは静かな生活になるかしら。。。


最近はすっかり雨季に入り、毎日雨がたくさん降るようになり、この日も小雨が降る中托鉢にでかけました。


月末の忙しさにバタバタとしていて、全然気づかなかった私。。。友人から、「明日托鉢行くけど行く?」と聞かれ、少々の疑問を感じつつも、「行く。」と返事して準備。

当日。「で。。。なんで今日托鉢?」と聞くと、「え。だって今日カオパンサーだよ。」と。

あっそっか、ちょっと前にお寺でカオパンサーの準備してるとかそんな話題を聞いたな。と納得。ともかく、ついて行くことにしました。

7時過ぎについたお寺には、すでに大勢の人が。少しひくのを待って、カオニャオ(もち米)やお菓子を托鉢しました。人が多すぎて、とにかく必死だったけど、できるだけ気持ちを込めて。

そして、お寺の敷地内に点在する仏様たちにも、小さくまとめたカオニャオやお菓子をお供え。ろうそくに火を灯し、手をあわせました。

もちろん、そんな風に供えられた食べ物にはアリが列をなし、お寺からのおすそ分けを忙しそうに巣まで持ち帰ろうと長い行列ができていました。


托鉢のあと、最後に自分の仏様のところで、お参り。
7体の仏様が祀られている場所があり、生まれた日にちではなく、曜日の仏様だそうで、私は自分の生まれた曜日がわからなかったので、今回は見物させてもらいました。

ラオスのお寺のこと、今までいろいろと教えてもらってけど、もっと詳しく掘り下げていくと面白そうだな。。。まぁその前に、そんなことをお坊さんからたくさん教えてもらえるようになるためにも、ラオス語もっとがんばろー!と思った、カオパンサーの日でした。




2015年7月9日木曜日

メコンに浮かぶ島シーパンドン

ピーマイ(ラオスのお正月)前の灼熱の時期、南部にあるシーパンドンへ行ってきました。

ラオス語で “シーパン”とは4000、“ドン”とは島のことで、メコン川に浮かぶ4000の島のことです。この島のいくつかには、ゲストハウスやレストランがあり、たくさんの欧米人観光客やバックパッカーがやってきます。

島のいたるところで魚を捕るためのネットが見られ、レストランでは、定番のラオス料理の他に、メコンでとれるお魚料理を振舞ってくれるお店がたくさんありました。



ここへは、本土からボートに乗って渡ります。ここでは、ボートが生活のアシ。島自体も自転車で回れるほどの小さなサイズで、車はなくバイクが少し走っている程度。のーんびりとしていて、川沿いのゲストハウスでハンモックに揺らたり、川に沈んでいく夕日を砂浜のような川原で眺めるのがオススメ。



島だし、きっとビエンチャンのような暑さはないと思っていたけど、非常に暑い。

やっぱりこの時期はどこも同じ。川沿いで休んでいるとまだましだけど、かなり暑かったです。だって、動物たちもこんな感じ。暑い時間は、土に穴を掘って眠る。犬と豚の距離が近いのは、仲が良いというよりも、ここが涼しくて距離とかどうでもよくなっているからだと思う。頭くっつけて添い寝。近いなぁ。。。



今回、私が滞在したのはドン・デット。

レンタサイクルで村を散策したり、お隣のドン・コーンまで行ったり。楽しかったです。


ドン・コーンの船着場まで行って、小さなボートを貸し切り沖までいくと、そこにはイルカの群れがいます。静かな川の真ん中で、ボートのエンジンも止めてじっと沖を見つめていると、川イルカのグレーの背びれが、ちらりと水面に顔をのぞかせます。


(これは、ここにイルカがいるはずの写真。)

はじめ、船頭をしてくれたラオス人の女の子が、「あそこにいる!」というのですが、ちっともみつけられず、なんて目がいいんだ。と感心していましたが、しだいに目が慣れてきて、小さな背びれを見つけられるようになりました。

背びれと、ジャンプしているのが少し見えた程度でしたが、メコン川の真ん中でボートに揺られながら鳴き声が聴こえたり、気持ち良さそうに遊んでいる水の音を聴けて、心が癒されました。



また、この島の外ですが、コンパペンの滝にも行きました。ここは、島から出てバンに乗り換えていくのですが、ものすごく大きな滝で、川幅が20kmに達するそうです。
フランス統治時代にメコン川を使ってインドシナ半島に入り込む計画を立てていたそうですが、コンパペンの滝が行く手を遮って断念してしまったほど。

滝の入り口やレストランは、キレイに整備されすぎていてイマイチでしたが、滝に近づくと涼しくて、目の前のダイナミックな景色が気持ち良かったです。

リフレッシュできた良い休暇でした。


シーパンドンを出てパクセーで夜行バスを待っている時、ふと夜空を眺めたら、なんと皆既月食!

うまく写真には写らなかったけど、こんなにキレイに見れたのは生まれてはじめて。なにか起こりそうな不思議な夜でした。















2015年6月28日日曜日

Katu族のビーズ織り

ラオスの南部に暮らすKatu族。友人の一人にKatu族の織り子さんがいます。彼女たちの織物にはたくさんのビーズが使われていて、私のお気に入りの織物のひとつです。




先日、いろんなタイミングが重なって、彼女の家にホームステイをしたいと思い連絡をとってみました。

「あなたの村に行きたくて、数日泊まりたいんだけどいいかなぁ?」と聞くと、「もちろん。いつでもいいよ。でも、私は村にいないからお姉さんに連絡しておくね。」とあっさりオッケーしてくれました。

以前一度行ったことのある村だったので、彼女のお姉さんや村の人たちの顔が思い浮かんで、きっと大丈夫、と安心して村を訪れることができました。



ラオス南部の都市パクセー、ここからローカルバスに揺られ2時間ほど行ったところにある小さな村。バスターミナルやバス停があるわけでもなく、運転手さんに村の名前だけ伝えると、その村に着いたら教えてくれるというシステム。

しかし問題は、村の名前がわかれどなかなか上手に発音ができないこと。
同じ言葉を発音しているつもりなのに、「はぁ?どこ??」と言われてしまうのです。

ビエンチャンでも度々あることですが、南部のなまりもあって、さらに難しい。機織りの村と説明したり、何度か発音しているうちにようやく理解してくれて、バスに乗車し無事たどり着くことができました。

いつも南部を訪れる時に、ビエンチャンよりもむっとした熱い空気と赤土の埃っぽさ。東南アジアの空気を色濃く感じます。

でも、私が訪れたのはコーヒーの栽培も盛んな高原地帯。雨も多く、朝は霧もかかります。日が出ていない時間は涼しく過ごしやすいところです。



村に到着し友人の家に行くと、一番上のお姉さんが笑顔で迎えてくれました。さっそくバナナやパイナップルの他に、村で採れる落花生のスナックで歓迎してくれました。

女性たちの織物は大きな収入源のようで、一歩家の外に出ればいたるところで腰機(こしばた)で織物を織る姿をみることができます。

染色された糸を使っているものもありますが、村で採れる植物を使って糸を染色して織っているものも多く、各家庭の庭先には染色液が置かれていました。



家畜として飼われている牛・豚・鶏は、あってないような隣の家との柵を越え、どこでも自由に悠々とお散歩。力が抜けて、ほっとします。

隣町まで行かないと市場はなく、インターネットなんてもってのほか、電話をかけても電波は悪い。そんな中で約2日間、彼女たちの手仕事と自然を堪能してきました。

そして一人になろうにも、あっという間に子どもたちに囲まれ、キラキラした瞳で遊びの催促にあう。少しずつ近づいて来て散歩や手遊びに誘われ、たくさん遊びました。


村の小さな川には、たくさんの子どもたちが賑やかに遊んでいたり、洗濯をしている女の子もいて、とても小さな川でしたが村人にとって欠かせない大切な川のようでした。



また別の川では、パイプを口にくわえたこちらのお姉さん。一生懸命夕飯の魚を獲っていました。ほぼ道具を使わず。かっこ良すぎて、みんなでしばらく見惚れてしまいました。笑


今までも、いろんな村で子どもたちと会ったことはあるけれど、Katuの子どもたちが特別シャイなのか、ささやくような小さな声で近づいて来て、急に遊びがはじまるのがとても可愛らしかったです。

そして、子どもたちが下の子や近所のちいさな子の面倒をよくみる。おかげで、母は赤ん坊がいても、泣き出すまで安心して仕事ができます。



夜は、影絵で遊んだり、星空のような屋根の隙間を眺めながら、友人たちと蚊帳の中で川の字で眠りました。



朝は、霧がかかった道の向こうからカゴを背負った村人が行き交い、高床式のお家の下でお茶を飲みながら井戸端会議。




仕事へ向かう人、織物をはじめる人、少しずつ一日がはじまっていく朝の風景もよかったです。

そして、何と言っても村で食べるごはんのおいしいこと!お客さんのわたしたちに対して、地元で採れる食材を使って精一杯のおもてなしをしてくれます。このごはんがとってもおいしいのです。



また、生まれてはじめての出会いもありました。

動きが速すぎて、きちんと写真に納められなかったけど、何かわかりますか?

やせっぽちの子ねこかと思っていたら、ジャコウネコという動物でした。ジャコウネコとは、コーヒー豆を餌としているイタチのような動物(この時は、バナナをおいしそうにほうばっていましたけど。)で、彼らが食べて未消化のまま糞から出てきたコーヒー豆が幻のコーヒー、“コピ・ルアク”と呼ばれ高価に売り買いされているそうです。ここで出会えるとは驚きでした。


お庭にたくさんコーヒーの木があったので、実った頃にはこの子の食となるのかしら。。。


また、今回の旅でKatu族のシン(伝統衣装の巻きスカート)を購入しました。全体にビーズが使われているのももありますが、これくらいがちょうどいい。



ビーズが入っている分、ずっしりとしていて重厚感があります。私の大切な一枚になりました。

彼女たちの暮らしの中にある、この織物。天然染色のカラーバリエーションも多く、何か一緒に作れたらいいなと思っています。

今回、滞在中にいろいろ商品のアイディアがひらめいて、早速少しサンプルをお願いしてきました。普段使える小物をいくつか考えています。またこちらでご紹介していきますので、お楽しみに。