2015年2月6日金曜日

精霊が宿る壺

先日、ルアンパバンを訪れた際に、友人が青空ワークショップを企画してくれました。

そこは、ルアンパバンの街から茶色いガタガタ道に揺られること3時間ほどのところにあるちいさな村。女性たちの多くはコットン糸や布を染色して、その糸で機織りをしています。ブティックを経営する友人の商品のいくつかはここで作られていて、よく足を運んでいるのだそう。

早速、お庭のワークショップスペースをのぞかせていただきました。藍色に染まった壺がずらりと並んでいます。その壺の向こう側は、カオニャオ畑が一面に広がっていて、とっても開放的な雰囲気。



放し飼いのアヒルがたくさんいて、ぷりっと太ったお尻を振りながら庭を行進していました。


お昼ごはんをすませ、染色のワークショップがはじまりました。この青い壺は全て藍の染色用。使い込まれた感じがとても良かったです。



藍染めは、こんな風に何度もどっぶり漬けて深い藍色にしていきます。藍は、煮出さず常温の液につけますが、他の染色には煮出した熱いままの液を使って染色していました。

たとえば、ジャックフルーツの木の外側を削っていくと内側に潜む黄色の部分が顔を出します。



これをじっくり煮出すとこんなに鮮やかな黄色に!


その後、赤い色をした木も同じように煮込み、赤い染色液を作って、コットンの糸染めをしたり、シルクのストールで絞りも試しました。

出来上がった作品たち。6人分の作品が風に揺られて気持ちよさそう。


この日は、思う存分染色を楽しみ、村の織物センターのようなところをお借りして泊まりました。

夜、トラックを改造して作ったソウテツに乗ると、天井がオープンになっていて、空を見上げたら、思わず「うわーっ」と声が出てしまうほどの満天の星。今にも降ってきそうな忘れられない星空でした。




次の日は、すぐ近くのもう一つの村へ。
ここでは、糸巻きをしていたり、機織りをしている女性達の姿をたくさん見かけました。



それに加え、ほうきを作る子ども達。ほうき草がたくさん採れるのかしら。。。


この日、村を出る前に一つ教えてもらったお話があります。

この藍染の壺のいくつかにスカートが履かせてあります。そこに精霊が降りてきて、良い藍色にしてくれるのだそうです。


精霊が手伝ってあんな美しい色が生まれてくなんて、藍色がさらに魅力的に感じ、なぜかとても納得できました。