先日、いろんなタイミングが重なって、彼女の家にホームステイをしたいと思い連絡をとってみました。
「あなたの村に行きたくて、数日泊まりたいんだけどいいかなぁ?」と聞くと、「もちろん。いつでもいいよ。でも、私は村にいないからお姉さんに連絡しておくね。」とあっさりオッケーしてくれました。
ラオス南部の都市パクセー、ここからローカルバスに揺られ2時間ほど行ったところにある小さな村。バスターミナルやバス停があるわけでもなく、運転手さんに村の名前だけ伝えると、その村に着いたら教えてくれるというシステム。
しかし問題は、村の名前がわかれどなかなか上手に発音ができないこと。
同じ言葉を発音しているつもりなのに、「はぁ?どこ??」と言われてしまうのです。
ビエンチャンでも度々あることですが、南部のなまりもあって、さらに難しい。機織りの村と説明したり、何度か発音しているうちにようやく理解してくれて、バスに乗車し無事たどり着くことができました。
いつも南部を訪れる時に、ビエンチャンよりもむっとした熱い空気と赤土の埃っぽさ。東南アジアの空気を色濃く感じます。
でも、私が訪れたのはコーヒーの栽培も盛んな高原地帯。雨も多く、朝は霧もかかります。日が出ていない時間は涼しく過ごしやすいところです。
村に到着し友人の家に行くと、一番上のお姉さんが笑顔で迎えてくれました。さっそくバナナやパイナップルの他に、村で採れる落花生のスナックで歓迎してくれました。
女性たちの織物は大きな収入源のようで、一歩家の外に出ればいたるところで腰機(こしばた)で織物を織る姿をみることができます。
染色された糸を使っているものもありますが、村で採れる植物を使って糸を染色して織っているものも多く、各家庭の庭先には染色液が置かれていました。
家畜として飼われている牛・豚・鶏は、あってないような隣の家との柵を越え、どこでも自由に悠々とお散歩。力が抜けて、ほっとします。
隣町まで行かないと市場はなく、インターネットなんてもってのほか、電話をかけても電波は悪い。そんな中で約2日間、彼女たちの手仕事と自然を堪能してきました。
そして一人になろうにも、あっという間に子どもたちに囲まれ、キラキラした瞳で遊びの催促にあう。少しずつ近づいて来て散歩や手遊びに誘われ、たくさん遊びました。
村の小さな川には、たくさんの子どもたちが賑やかに遊んでいたり、洗濯をしている女の子もいて、とても小さな川でしたが村人にとって欠かせない大切な川のようでした。
また別の川では、パイプを口にくわえたこちらのお姉さん。一生懸命夕飯の魚を獲っていました。ほぼ道具を使わず。かっこ良すぎて、みんなでしばらく見惚れてしまいました。笑
今までも、いろんな村で子どもたちと会ったことはあるけれど、Katuの子どもたちが特別シャイなのか、ささやくような小さな声で近づいて来て、急に遊びがはじまるのがとても可愛らしかったです。
そして、子どもたちが下の子や近所のちいさな子の面倒をよくみる。おかげで、母は赤ん坊がいても、泣き出すまで安心して仕事ができます。
仕事へ向かう人、織物をはじめる人、少しずつ一日がはじまっていく朝の風景もよかったです。
そして、何と言っても村で食べるごはんのおいしいこと!お客さんのわたしたちに対して、地元で採れる食材を使って精一杯のおもてなしをしてくれます。このごはんがとってもおいしいのです。
また、生まれてはじめての出会いもありました。
動きが速すぎて、きちんと写真に納められなかったけど、何かわかりますか?
やせっぽちの子ねこかと思っていたら、ジャコウネコという動物でした。ジャコウネコとは、コーヒー豆を餌としているイタチのような動物(この時は、バナナをおいしそうにほうばっていましたけど。)で、彼らが食べて未消化のまま糞から出てきたコーヒー豆が幻のコーヒー、“コピ・ルアク”と呼ばれ高価に売り買いされているそうです。ここで出会えるとは驚きでした。
お庭にたくさんコーヒーの木があったので、実った頃にはこの子の食となるのかしら。。。
また、今回の旅でKatu族のシン(伝統衣装の巻きスカート)を購入しました。全体にビーズが使われているのももありますが、これくらいがちょうどいい。
ビーズが入っている分、ずっしりとしていて重厚感があります。私の大切な一枚になりました。
彼女たちの暮らしの中にある、この織物。天然染色のカラーバリエーションも多く、何か一緒に作れたらいいなと思っています。
今回、滞在中にいろいろ商品のアイディアがひらめいて、早速少しサンプルをお願いしてきました。普段使える小物をいくつか考えています。またこちらでご紹介していきますので、お楽しみに。